朝日記事 6月11日 チベットの憤り脈々

〈民族の相克:中〉チベットの憤り脈々

中国についての連載記事「民族の相克」の中編。上編は6月5日付け

中国共産党チベットおよびウイグル東トルキスタン)支配について。朝日がこういうことを書くのはやや珍しく、取り上げたこと自体は評価したい。

ただし内容にはまだ不満がある。たとえば、文中の「チベット族暴徒」については中国側の主張だけをそのまま紹介している嫌いを感じる。これには、チベット族を装った漢族の共産党関係者が略奪行為を働いたという証言もあるので、両方を紹介するのが中立な報道というものではないだろうか。最もこの辺は虚実皮膜であって、そう簡単に真偽がいえるものでもないのだろうが。また現在の中国の民族区分で「回族」というのはイスラム教に改宗している漢族のことであり、民族集団というわけではないという指摘を読んだこともある。もっともその指摘自体は根拠となる文献を示していないので、これも括弧いれして聞いたほうがいいのかもしれない。