第9回ARGカフェにいってきたよ

岡本真(id:arg)さん主催のARGカフェ&フェスト、第9回が先日京都で行われました。わたくしもライトニングトークをしてきました。まずそのご報告。

aphaia(britty)のプレゼンをもっとみる。

お騒がせしました、どうにかembedできました……
なお、発表内容に誤りがございました。ご紹介した実践例のうち、オランダの博物館の名前は正しくは「トロペン博物館」(Tropenmuseum)です。お詫びして訂正いたします(スライドは訂正版を載せております)。

楽しかったです。以上おわり、じゃ曲がなさすぎるのですが、すでにid:xiao-2さんがとてもよいレポートを書いてくださっているので、まじめにどんな発表が行われたのか知りたい方は、そちらを見るのがよいと思います。個人的にとくに心に残ったのは以下の3つ。

  • 江上敏哲(@egamiday)さんの「海外の日本研究サポートのために−日文研からのメッセージ」(仮)
    • 「サイトのタグや論文のタイトルには英語も併記しよう」というご提言。なおウィキメディア・プロジェクトでは、アカウントをおつくりいただけると、200余ある言語からインターフェイス表示言語をご選択いただけます。
  • 三浦麻子さん(@asarin)さんの「Scienceのカレントがオンラインで読めないって……何なの?」
    • 速報性が売りの雑誌を、しかし所属先ではすぐに読めない。(Britty注:最新情報が研究に不可欠な)学者だと思われていないんだねw という事情を知りつつも重い提言。紙の雑誌は購入されているそうです(がそれは届くのに時間がかかる)。なお文学部や人文学部では予算の制約で買えない(紙の)雑誌というのもあります。オンライン雑誌(ありますよーメジャーな国際誌はほぼどこでもオンライン版だしてますよー)なんか夢のまた夢です。……哲学者や美学者は学者だと思われてないんだね、ちぃ覚えた。
  • 日置将之さん「矯正施設に対する図書館サービス」(仮)
    • 少年院や刑務所といったところでの出張図書館サービスや本の寄贈による閲覧可能図書の充実。id:xioa-2さんのまとめから引用しますと「これにより収容者の立ち直り、社会復帰に貢献。矯正施設に一人を収容するために必要な費用は年250万円程度。社会復帰を支援することは税金の節約にもなる」。ご発表のあと、ARGフェストでお伺いしたところ、これは日置さんが前職の少年矯正施設で実際に体験したことに基づいていわれているそうです。少年は可塑性があるからなのか、読書によって内省する力をつけ、性格がかわっていくことがある。それまで短絡的だったのが、ひとつ踏みとどまる、考える力を読書のなかで獲得していく。「まえから本を読んでいたら、少年院には来なかったかもしれない」とある少年が語ったこともある、そう伺いました。たいへん大きな意義のある取り組みだと感じます。ご発展をお祈りしております。

とにかく盛りだくさんで、他にも刺激的な提案、紹介、報告が沢山ありました。充分に咀嚼するにはまだまだ時間が掛かりそうなので、まる1日たっても興奮さめやらないなか、すばらしい企画で堪能した、というただそのことを記しておきます。