ウィキペディア10周年感謝のつどい・ご報告

ウィキペディア・プロジェクト(現 http://wikipedia.org) は2011年1月15日、開始から10年を迎えました。各地でさまざまな記念行事が行われました。まだこの後に予定されている催しもあります。例としては東京で2月にパーティーがある模様です

わたしが所属する関西ウィキメディアユーザ会でも、「ウィキペディア10周年感謝のつどい」を開催しました(協賛・株式会社はてな他)。総計で30人強の出席者がありました。主催者のひとりとしては、みなさまにお楽しみいただけたかと考えております。

はてな京都本社セミナールームでの講演会では、主催者にはじまりウィキメディア・コミュニティのからの歓迎のあいさつに続き、http://yamamomo.asablo.jp/blog/ 當山日出夫先生のご講演をいただき、質疑および歓談の時間を持ちました。歓談中は、日本各地のウィキペディアンからごあいさつをいただきました。その後、近くの坐・和民 烏丸三条店に場所を移してパーティーを行いました。

参加登録にはDoorkeeperをもちい、完全事前入金制としました。そのため当日は現金の受け渡しがほとんどなく、受付作業はだいぶん作業が軽減されました。それでもまだ不手際があり、今後は改善していきたいと思っております。

参加者のみなさまにはウィキメディア財団から提供された特製Tシャツとピンバッジを記念品としてお渡ししました。10周年記念に制作されたものです。ピンバッジはいくつか種類があり、どれも10の数字に添えてさまざまな言語の文字でウィキペディアと書かれていて、参加者のみなさんは「これは何語だろう」等お互いに話しながらバッジを選んでおられました。

当日の模様は、関西ウィキメディアユーザ会のイベント報告ページおよびこの催しの統括責任者である同会メンバーまっきいさんのブログをご参照ください。関西ウィキペディアユーザ会のページでは、参加者のみなさまからいただいたブログなどの言及もご紹介しております。

会場をご提供くださった株式会社はてな、当日の運営をはじめさまざまにご協力くださったはてなCTO田中さまをはじめとするはてなスタッフのみなさま、講演をご快諾くださった當山先生、設営や広報にご協力くださったウィキメディア・コミュニティ内外の団体・個人のみなさま、そしてさしたる実績もないわたくしどもの会にお運びいただいた参加者のみなさまひとりひとりに、篤く御礼申し上げます。

ジミー・ウェールズは10周年によせたビデオレターのなかで「(10周年の記念行事で)できるだけたくさんの新しく出会った人と言葉を交わしてください」という趣旨のことをいいました。ティン・チェン(ウィキメディア財団理事長)はビデオ通話によるあいさつのなかで、「日本のウィキペディアンはすばらしいことを達成してきた。今後にいっそう期待している」という趣旨のことをいいました。記念行事、里程標は既往を懐古するためのものであるより、さらにその先へ、目標を目指し進むためのものです。ウィキペディアの最初の10年は実り多い歳月だったとわたくしも思いますが、それが一時の花火か、知の大河への濫觴となるかは、今後のわたしたちひとりひとりの活動にかかっていると思います。わたしたちのこのイベントが、ウィキペディアとその姉妹プロジェクトのさらなる発展への一過程であったと後に思えるよう、今後とも精進していきたいと思っています。

(29日追記)

講演会のビデオ録画をネット公開しました。

Wikipedia 10 Kyoto Party (recorded ustream video) from aokomoriuta on Vimeo.

基調講演は當山先生に御願いしました。先生ご自身にはなぜ講演依頼されたのかとまどいもおありだったようですがウィキメディア・コミュニティとのお付き合いを以前からいただいていた(ウィキメディア・カンファレンス・ジャパン2009でのスピーカーのひとりだった)ということもあるのですが、それ以上に昨年9月のARGフェストで伺った當山先生のウィキペディア観を興味深く感じ、これをもっといろいろな方と共有できたら、と思ったのがきっかけです。もとより出席人数では、感謝のつどいはARGフェストに到底およばないのですが、ウィキペディアンあるいはウィキペディアに興味がある一般の方と、ARGフェストに集っていたどちらかといえば専門家の集団とは、層が違うだろうとも思いました。結果からいえば、その予測は半分当たり、半分はずれていたようにも思います。つどいにご来会くださった方は、学生や一般の社会人もいれば、研究者もいて、それだけ色々な方がウィキペディアに注目し、関心を持ってくださっているということかと思いました。

これを励みに、いっそうウィキメディア運動の発展に尽力していきたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。