神学的世界観セルフチェック:なりきりシェリング編

シェリングになったつもりでやってみた*1

http://quizfarm.com/run.php/Quiz

You are a Modern Liberal. Science and historical study have shown so much of the Bible to be unreliable and that conservative faith has made Jesus out to be a much bigger deal than he actually was. Discipleship involves continuing to preach and practice Jesus' measure of love and acceptance, and dogma is not important in today's world. You are influenced by thinkers like Bultmann and Bishop Spong.
Emergent/Postmodern 46%
Roman Catholic 46%
Modern Liberal 46%
Neo orthodox 39%
Classical Liberal 39%
Evangelical Holiness/Wesleyan 39%
Reformed Evangelical 29%
Fundamentalist 18%
Charismatic/Pentecostal 14%

シェリングルター派の神学生崩れなのですが、カトリック改宗説が根強い人で、また割と若いときからカトリック典礼文化に一定の評価を与えていました。どこか特定教派にべったりコミットメントした人ではないので、どころか20代の頃の発言では人格神概念を一度はきっぱり拒否した人で、とはいえ絶対者の表現としての宗教には一定の価値を認めていました。ヘーゲルよりは宗教相対論者的なところはあると思う*2。それで、どこかの教派がやたら高いスコアにならない、だけれど強いていえばルター派っぽい*3、そしてカトリック分とモダン・リベラル分は同じ程度というのは、まあなりきりとしてはいい線いってるのではないかと思います(自画自賛)。思想的に系譜関係の指摘されるティリッヒが分類されるニュー・オーソドクスにもやや近い点数が出たしね。Emergent ってのがよくわからないが、北米の現代プロテスタントはそもそもよくわからないので、まあいいや。

ところで Spong 主教ってどなたでしょう?

追記: "Bishop Spong" でググって見た。米国聖公会のもとニューアーク主教(現在は引退)で、リベラルな神学で有名な人らしい。あまりにリベラルなもんでカンタベリー大主教から批判されたこともあるとか。フェミニズム神学やゲイライトの擁護者でもあり、とウィキペディア英語版にあるのだが、そういや米国聖公会は女性司祭やゲイの司祭を認めて、そういう教義と伝統の大幅な改変がいやになった一部教会は共同体ごと離脱して米国正教会だかに転属し西方典礼を行う正教会になった……という話を思い出した。お米の国は大変だなあ。

*1:現実逃避モードです。もう出発まで1週間ないのだが、シンガポールで乗り換え時に原稿かけるから、まあいいか。

*2:ベルリン時代のヘーゲルルター派御用学者と読まれてもしかたのないところがあるからなあ。彼の本心がそうなのかまでは私は立ち入らないけれど。

*3:ブルトマンはルター派

「ダライ・ラマは親ナチ」 中国大使館員が米議会工作

一日一チベットリンク

 【ワシントン(引用者注:4月)2日共同】。ワシントンの中国大使館で議会対策を担当する書記官が米議会スタッフに対し、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世がナチスと深いかかわりを持ち、ヒトラーの友人と親交があったという情報を添付した電子メールを送っていたことが2日、分かった。

 下院外交委員会の共和党スタッフ、デニス・ハルピン氏がワシントン市内の討論会で明らかにした。同氏は北京五輪を控えた中国の外交官が、ノーベル平和賞受賞者のダライ・ラマをおとしめる行動を取るのは「まったく非生産的」と批判、チベット情勢が注目される中で波紋を呼びそうだ。

 同氏とは別の議会スタッフに送信され、共同通信が入手した電子メールには「ヒトラーダライ・ラマ」と題された論評が添付されている。論評は中国国外のメディアの情報として「ダライ・ラマは(ユダヤ人を)大量虐殺したナチス(の元関係者)と親密な関係にある」と指摘。

「ダライ・ラマは親ナチ」 中国大使館員が米議会工作 − 共同通信

嘘も繰り返し言えば本当と思われる、といったのは誰だったかな。ひどい印象操作ですね、とまず思った。とはいえダラムサラチベット亡命政府はオウムから寄付金を貰ったといわれていたり、どうも脇が甘いところはあるので、知らないうちにそういう人と関係がある可能性はある。……っとここまで書いてきて、気がついた。それハインリッヒ・ハラー*1のことじゃないよね?

12:42 追記。産経の4月4日付けが詳しい。ナチだけでなくオウムにも言及されている。中国大使館員の間でも回覧されたあと、米議会関係者に送付されたようである。しかし

仏教の「卍」を逆向きにし、ナチスの「かぎ十字」と並べた変造らしい写真もある。

「ダライ・ラマは親ナチ」の資料出回る - 産経新聞

稚拙なプロパガンダなんだが、ポケモンカードにからんで卍とハーケンクロイツを混同する北米人がいたという話もあるので*2アメリカ人やあるいは仏教的背景知識のない共産中国では、この稚拙なプロパガンダが効力を持つのかもしれません。で、ここまで書いて「おおやにき」にあった某大学の某政治サークルのビラの話を思い出した。プロパガンダを行う人には、他人が世界を自分と同じようには表象していない可能性をわきまえている賢しい人々と、そのような可能性をすっかり忘却してあげくにエクリチュールがすっかり自動化している幸せな人々がいるのだが、そして私は中国共産党はそれなりには賢い人々との集団だと思っていたのだが、いや私が間違っていたのかな、なんか自信がなくなってきました。

*1:セブン・イヤーズ・イン・チベット』の主人公で、中国侵攻時にチベットに滞在していたドイツ人。ダライ・ラマが始めて交際したヨーロッパ人でもある。当時のドイツ人にありがちなことだが、ナチ党員でもあった。ダライ・ラマの伝記によるとおげふぃんな冗談が得意な陽気な探検家だったそうであるが、いいのか坊さんにそんな話。/15:07 誤字訂正。/16:48 なんかセーブできてなかった。直す。

*2:都市伝説かもしれませんが。