phil

愉しい知識

こういう大衆のルサンチマンを刺激して吊り上げ、元々ネット以前から知り合いだった連中とそれを肴に酒飲むはてなも超人の割合が減ってきたなぁ - Automatons Hacking Guide それのどこが楽しいのか、よくわからないんだけど、ええっと、ていうか、それとて…

太陽と洞窟と

「ベトナム帰還兵みたい」とおおや氏にいわれた「恐怖の渡邊質問」について若干の補足。渡邊質問の「よく知らない」は発せられるたびにブリザードのように我々を心胆ともに震え上がらせる威力をもっていた。あの身体の芯から冷たいものが棒のように貫いて脳…

どういうことなんだ。

Eisler の Kant-Lexikon がオンラインで! 今はカントをまったく読まない私だが、卒論のときにはお世話になりました。喜んでころこんではてなブックマークしたのはいいのですが、 Rudolf Eisler - Kant-Lexikon: (1930) ドメイン www.textlog.de カテゴリ マ…

神学的世界観セルフチェック:なりきりシェリング編

シェリングになったつもりでやってみた*1。http://quizfarm.com/run.php/Quiz You are a Modern Liberal. Science and historical study have shown so much of the Bible to be unreliable and that conservative faith has made Jesus out to be a much bi…

自由ということ

RPG的自由論ってのは、少なくとも日本語圏においては原始の混沌のごとき様相を呈していて、にもかかわらず自由というものがなにかよきものである・あるいは少なくとも退けられるべきものとは考えられていない、というのが、先日のエントリでの私の感想でした…

シェリングとスウェーデンボルグ

注の対応を調べるといううだうだな仕事をしていて、うだっています。ブーフハイムのPhB版『自由論』序文によると、ベーメとシェリングが始めて出会うのは1806年*1、エーティンガーのSwedenborgの中でだ、というのだが、どうもそのタイトルまんまの本は存在し…

狭い世界

マルティンゼン*1の翻訳本の解説を読んでいたら、この人、ミュンヘンでシェリングやフランツ・フォン・バーダーに教わっているのですね@_@ そいうつながりなのか……1830年代のことなのですが、その頃バーダーはマルティンゼンにベーメを勧め、レポートを書か…

カントリンク集

ふと気が向いて、orkut に2年ぶりか? でアクセスしてみたら、こんなのが来ていた。 - http://www.hkbu.edu.hk/%7Eppp/Kant.html Kant on the web (S. Palmquist)http://www.arts.cuhk.edu.hk/Philosophy/Kant/cpr/ Search-engine empowered Critique of Pur…

共通感覚と個

http://facta.co.jp/blog/archives/20060325000112.htmlたしかあれは学部のときのKdrVのゼミで指導教官のF氏がいったのだと思うのだが、「Kantの gemein は肯定的な意味で使われる:ドイツ観念論とはそこが違う」という指摘がある。たしかに、gemeiner Verst…

Id.の r.e Darst. と永遠性としての Id.の(r.?)Selbstdarst.*1

ここで我々は My. と G. が交互的規定関係にあることをみる。これはまず Id. と両者の関係において見ることが出来る。My. は r.Id. である「神々」の世界であり、Id. は G.tt のうちにおいて規定された特殊性であった*1。一方、G.は G.tt における「人間性の…

叙述と啓示

Zeltner が複数箇所(Sch. Geschichte u Gott III.)Sys? III, 60? Gott: nicht in Welt sich darstellt, sondern sich offenbart... (obj.) in Welt という限定が問題なのか、それとも (von Willen od. abs/in ew. Weise) offenbart ということが問題なのか:…

Id. d. M.heit

人間の生得観念(vgl. KU, ''G. ist das angeborene N.anlage.'')から神のうちなる理念へ。Lb.において、各Md.の内的表象は(なぜならそれは全 Md. を包括する表象なのだから)究極には innere Vorst.en d. G.ttes (phaenomena Dei)に還元されうる。K.は後者…

上記続き

KU, 28節 V.109 だがしかし、この(引用者注:「罪におののき不安にみちた態度……で祈る」という)情調は、宗教とその対象との崇高性の理念と、それ自体で必然的に結合しているとはいえない。実際に恐れを抱いている人間は、かれの忌まわしい心術で*1、ある勢…

崇高と人間性の尊厳

KUから。「二つの自存本能」 自然的危険と(経験的)自存、人間性の尊厳vgl. Briefe, 「悲劇は美的なものにおいてのみ法則となりえ(道徳法則とはならない)」だが悲劇が、人間性の現実化の相克において、自由と必然性の一致をある(人間的)個体*1のうちに…

homo ludens sine lingua

スティーブン・ピンカー『言語を生み出す本能』下巻:そのうち ニューヨークの言語のない人たちの話。言語なしでも人は遊戯を行うことが出来る。のだそうだ。

responsibilitas

返事が来ない相手に語りかけうるということは、信頼なしになりたたないと改めて思うこのごろ。でお忙しいところ申し訳ありませんが、例の物は出てきたでしょうか。ってああっ、また今週先週も『マリア様(ry』*1を見るのを忘れた。腹筋運動をしなければ。な…

影響史

これ直接読んでるのかな……読んでいても不思議はないが、Noranus を介した間接的な影響に言及する人はいても*1、直接的な影響をいう人はいないな。でもプロクロスやプロティヌス(大西によればこの時期はまだ読んでいない[PhuRの直前だか直後に読んでる]そう…

こんとらくてぃお@くえす De. Doc. Ignor.

「=契約」と受験勉強で染み付いたせいか、「縮約」(岩崎訳)@の意味で使われているということが、くえす関係の記述を何度みても頭に入らない。むぅ。しゅくやくしゅくやくしゅくやく。 testamentum(遺言)でしたっけと contractio はどう違うのだろう。…

浄めについて、あるいは秘儀について

エンペドクレス Fr. B115 via プルタルコス『亡命について』17 p.607C 過ちによって自らの手足を殺生の血で穢した者あれば、 …… 至福の者から離れて、……さまよわねばならぬ。 われもまた今はかかる者らのひとり、神のもとより追われたる者にて放浪の身 と宣…

Mg

Philos.の中心を Mg. 批判に見る視点の妥当性について # Mg. と Phil. は本来的に相容れないものであるのか、それともこの対立は克服されうるのか:n.Mg. という構想自体がアポリアを含んでいるのではないのか―Philos./端的に(観念的な)知なるものの対立項…

取引

「神々とは取引出来ない」という思想。vgl. Archib. II →「欠けるところなき者」としての神々&神話批判

乱読日記

ゴルギアス 初期後半。これは結局2日間かかった。思ったより時間を要した。技術:経験=知:快楽の対応。「迎合」としての音楽・詩や絵画。悲劇批判。 メノン 初期後半。想起論初出。eidos についての言及はあるが「イデア論」ではない。後半は(意図してか)…

後期強化キャンペーン。

Politik. & Soph. 順序が逆な気もするが、まあ。 Soph. 作ることとまねること 像の下位区分(なおここでは「像」(eidos)は idea とほぼ同意語として使われているーように見える)、「像」と「まねたもの」 Politik. 詩の教育的効果 vgl. Polit. III. & X.つ…

少女とその母

Axiokos*1, 371D-E. エレウシスへの言及。「神々の一族〔となる儀式〕」(371E)としての密儀。 *1:偽書。すでにトラシュロスで疑問符。クレメンスは引用しているとの事だが。

ひとつのこと、ひとつでないこと、あること、あらぬこと

Parm. 読了。疲れた。ここは "me on" なんだよな(注によれば)。ミュンヘン講義もそのうち洗わないと……

ひとつのこと、多くのこと

Parm. 後半、というよりは三分の一か。某先生が Hipp. Maj. といっていた「じゃあ泥のイデアとかあるんかい」はやはり Parm. と判明。やはり私には抽象的な議論は不向きのようである、と実感。Phileb. は読んだ覚えがなかったのだが、今年の頭に書き込んだら…

二日目

カッシーラー。東北の人。Sさんに先手取られた。が聞きたいことは他の人が聞いてくれたのでまあいいや。 弟。「わかりやすいって素晴らしい!」東大R学。締めはR学らしい締め。終わった後、八橋先生・T中さん他と「すごいよかったね」T中さん「そうか、あ…

えるてすてす

「あれには前があるのかないのか」問題。ありそうでもあるし(とすれば第一批判に対応すると考えるのが一番ありそうな話)、だが、あれはあれで完結して読めもするわけで、であれば、むしろ全体としては第二批判を批判的に継承しつつ、中で哲学=第一批判に…

S協会

http://wwwsoc.nii.ac.jp/slg-g-jp/news.htmlどうも人少ないなと思ってたら、スピノザ協会とかぶっていたことをアンテナで知った。 実は某女子大のキャンパスに入ったのは初めて。

poiesis kai mimesis

Crat. 「増やすこと」と poiesis (vgl. Eponomis) 416C*1 416Csqq. 理性の生産 416D 美(to kalon)と美しいもの(ta kata pl.) "tos kalos"でないことへの留意 美と思慮((phronesis?)の関係; 美である思慮が「もろもろの美しいもの」を作り出すということ *1:…