『学問芸術論』より引用
趣味と天才 八四頁。
(引用者付記:堕落した)そういう国民や時代の中に、もし芸術家が不幸にして生まれたとしたら、彼はその讃辞を獲得するために、いったいどうするだろうか。……。彼は自分の天才を彼の世紀の水準にまで引き下げるだろう。そして、彼の死後久しくしてはじめて讃美されるような非凡な作品を書くよりも、むしろ生きているあいだに讃美されるような平凡な作品を書くほうがよいと思うだろう。
知識(学)と風俗(人倫) 九一頁。
人間の知識とという危険な預かり物と、風俗という神聖な預かり物とをあわせゆだねられたあの有名な協会*1
自習する天才たち 1 九四頁。
自然によって弟子を作るように定められた人々にとっては、師は少しも必要でなかった。ヴェルラム*2、デカルト、ニュートンのような人々、これら人類の教師たちは、自分では師をもってはいなかった。
自習する天才たち 2 九五頁。
*1:アカデミー・フランセーズのこと
*2:ベーコン