今週の濫読メモ

  • 「政治的汎神論の美学―ノヴァーリスの『信仰と愛あるいは王と王妃」をめぐって―』」
    • Nov. の象徴理論を『信仰と愛』(1798)解釈によって示す、テキスト内在的でいて野心的な論考。いつもながらさすがです。普通はこれを『キリスト教世界あるいはヨーロッパ』(1799?, veröff. 1804)と併せるのだが、同時期の草稿群と整合的に読むことで「虚構としての王と詩的国家」を要請する Nov. の構想を明確にし、あわせてその自我概念の特異性(単一であり同時に複数的であり、他者に浸透可能なモナド的自我*1)を指摘する。
  • カントで兵役論な論考2本
    • 某所で入手。面白そうなのだが最初の数ページだけ眺める。休日向け。元ネタは ZeF.あるKティアンによると「Kとは何でもやる人だから、なんでもありなんですよ(w」なるほど。
  • 某論文その2
    • 行く春や鳥鳴き魚の目は泪。そういえばアルザス語版だかコルシカ語版だかの「辺境」なゐきぺでぃあで wikify していたら*2アリストテレスの記事はないのに Arthur C. Danto があって、いと興あることとおぼへたり*3。はともかく、解釈の問題を延々論じてガダマーの名が出ぬことも興あることとおぼゆ。

*1:とはこの論文ではいっていません

*2:もともと記事数10とかいう世界なので、時間にしたら2,3 分。

*3:まずいだろうそれは、と思う反面、あのクラスの言語集団になると、output より input にまずは意義があるので、多少偏りがあってもよいと私は思う。