聖エカテリナ修道院訪問記・承前

聖エカテリナ修道院(聖カテリナ修道院ともいいますが)の、さて感想は前回書いたことに尽きるので、以下実用的なメモ。

  • 情報収集

次のサイトを参考にしました

  • どうやって行くか

私は行きはカイロからバス(40LE。1LEは20円)、帰りは一部をタクシー一部をバスでシャルム・エル・シェイク(計230LE、これはがんばってタクシー代を値切った)へ出ましたが、他にダハブ・タバ・ヌエバ等へ/から行く選択肢もあります。基本的に公共交通で行くには不便な場所で、最低一泊は現地でする旅程になると思います*1

サンタカテリーナ.ネットのアクセス情報 "Getting to Saint Katherine"は、私が体験した範囲では概ね正確だったように思います。

公共交通で現地から出ようとすると、確実なのは現地朝6時発のカイロ行きのバスですが、ミニバスやタクシーを使って遅い時間に出ることも可能です。ゆとりをもって日程を組み、滞在中に同行者を見つけて、乗り合わせて出る算段がつけられると楽かなと思います。

現地で「サンタカテリーナ空港」なる標識を見ました。空港があるようではあります。国際空港を自称してるな。だがウィキペディア英語版を見てもいまいちよくわからん。情報ヲ求ム。

  • 泊まるところ

私は修道院のゲストハウス(1泊35USDまたは180LE)に泊まりました。カード不可。食事は朝・夜とも8時からです。量はたっぷりで結構おいしいです。別料金ですがお酒もあります。修道院から徒歩5分ほど下りたところにはバザールもあり銀行もあります。なので長逗留でも不自由はしないんじゃないかな。なおカフェテリアはバザールのより修道院ゲストハウスのカフェのほうが、若干お安めです。街は修道院からタクシーで5分(15〜20LE)離れたところにあります。街にはもっといろいろ安いのから高いのまで宿があるそうです。

修道院の宿の予約は現地についてから、電話で行いました。レセプションの職員さんは英語が上手なので、英語の出来る人なら困らないと思います。現地時間(夏は+0300)の夕方から夜に電話すると確実かと思います。番号は修道院ゲストハウスのウェブで随時ご確認ください。

  • お祈り

お祈りは以前書いたように、修道士だけでなく信者にも公開されています。ただし現地の職員(ベドウィンが雇われている)は観光客を非公開領域から追い出すのに熱心です*2修道院の見学時間は午前中で終わるので、とくに夕方4時からのお祈りの場合、一度閉まった修道院に入れていただいた上で聖堂にたどりつく必要があります。なので彼らに自分は不埒な闖入者ではなくお祈りにきた巡礼者なのであるということを納得させなければならない。

朝の場合は、見学が始まる以前の時間帯(6時からと9時から)ですし、お祈りに来る地元の人もいるようなので、わりといれてもらいやすいように思います。がこれも予断を許しません。事前に修道士さんに意向を伝えておくことをおすすめします。

私の場合は修道院ゲストハウスのレセプション経由と、ゲストハウスにそのとき来ていた修道院の方(午後になるといつも門前に座っている神父さんがいる)とお話をして、修道士さんには話が通っていたのですが、それでも最初は従業員から「見学者は入っちゃだめ!」攻勢防御をくらいました。あてくしも必死で「修道士がお祈りに来ていいっていった!」とそれだけを繰り返したら根負けして聖堂まで連れて行ってくれましたが……*3

なお記憶についてですが、聖堂の入り口に大きな銅製?の入れ物があって、聖名を書いたらしい紙がいくつかいれてありました。朝の聖体礼儀の際に回収している模様。その紙がどこからやってくるのかは不明(自分の教区から持参したのか? 少なくとも聖堂のどこにも用紙は見あたらなかった)。巡礼者が聖餅を記憶していただいてそれをもって帰れるかどうかも不明です。地元に住んでいる方から、ベドウィンは「修道院のパン」を時々もらってくるとは聞きました。

一般には非公開にされている稀覯本図書室や燃えざる柴の礼拝堂なども、人によっては参観させていただけることがあるようです。少なくとも修道士さんは後者に関してわりと気軽な口調で「信者さんも入れます」的なことをおっしゃっておりました。ベドウィン従業員が「非公開です! 修道士がお祈りに使うけど訪問者には非公開です!!」と断言したことはいうまでもない。鍵をもっている担当の人がそのときシナイ山にいるかどうかなど、かなり偶然に左右されることのようでもあります。

11:32 追記。南シナイ州のページには「宗教的催しは非公開です。参列希望者は修道院のカイロ事務所に事前に連絡をお願いします。」(原文は英文)とありました。原則は非公開だが、希望者には参加を許しているというところでしょうか。追記ここまで。

一日一チベットリンクスティングら有名歌手によるチベット支持アルバム、北京五輪直前に発売 7月23日、AFPニュース。

【7月23日 AFP】北京五輪開幕直前の8月5日に、スティング(Sting)ら有名アーティストによる、チベット(Tibet)民族運動を支持するアルバム『Songs for Tibet』がリリースされる。

[...]

同アルバムは北京五輪開幕の3日前にあたる8月5日にiTunesで全世界に配信され、翌週にそのほかのサイトで購入可能になる。

*1:ダハブからは車で片道2時間と日帰り圏ではあるが、シナイ山に夕方か朝か登るつもりだとすると、やはり宿を取るほうがよいと思う。ご来光を見るなら午前3時くらいまで寝ていることになるので。逆に日が落ちてからだと街/修道院へ戻るのは9時過ぎになる。

*2:まあ、逆よりなんぼかいいことだとはおもう。修道院のウェブサイトには「ベドウィン修道院を偉大な保護者だとみなしている」とあって、それにはムハンマド修道院に庇護を与えたとか逆に修道院ベドウィンに保護を与えたとかいろいろあるようなのですが、ともかく彼らにとっては宗教の異なる修道院を大事に守っているらしい様子はちょっと感動させられます。

*3:そこで修道士とベドウィンが話をして修道士さんが入っていいといったので、入れてもらえました。修道院に雇われている人たちを含め、ベドウィンの男の人のかなりは英語が達者です。全部ではないが。修道院で一番英語がうまいのはレセプションのアフマドさんかもしれない。なお修道士さんたちはみなギリシア語・英語・アラビア語を流暢に話している、ように見えました。なお英語が出来なくても日本語で同じことをいったら気迫で伝わるんじゃないかなあ、たぶん。