なぜ私はこんなによいホッテントリを書くのか

タイトルは釣りです。

右や左のだんな様

おかげさまで「鰤端末鉄野菜 Brittys Wake」の被はてなブックマーク数が5000に達しました([TopHatenar] Britty さんの順位によると、2月11日7時現在で5288個)。そして集計途上ではありますが、TopHatener の100位以内にもランクインしそうなのであります。昨年夏にブログを再開してから、はてなブックマークノベルティをいただいたり、オフ会をさせていただいたり(京都大阪*1)、リアル知人が実ははてなーであることをお互いに知ることもしばしばと、みなさまのお仲間に入れて遊んでいただき、その積み重ねであると思います。まことにありがとう存じます。

なんばりょうすけ氏(id:rna)をブックマーク数で抜くのが、ひそかな目標だったというのを以前に書きましたセルクマ分は今これを書いている時点で185あります。というわけでそれを除外しても、上回ってるぞ。よしよし。よしよし。だがまだ RSS Feed 数ですげえ水を開けられている(345 vs 130)ので、引き続きライバル視はやめないぞ、打倒なんBと日記には書いておく。

はてなダイアリーを再び読むようになってしばらくの間は「けまらしい」や「きゃっきゃうふふ」の意味もわからず、なんだか楽しそうだなあと遠目に見ておりましたが*2、最近はスターもブクマコメントも色々いただきかたじけのう存じます。ある匿名氏によりますと、はてブが集まって嬉しいのは、はてな村民なんだそうです。じゃあ嬉しさのあまりこんなエントリを書いてしまう私はもう立派なはてな村人なのね、となんだかうっとりするのでありました。

なぜ私はこんなによいホッテントリを書くのか

どのような形でも、関心をもって下さっている方の存在には、慰められます。一人きりの生活の侘しさを身辺の雑感を書くことで慰めている面も確かにあって、継続して読んでくださっている方も、時折訪れてコメントや言及を下さる方も、それぞれ嬉しく、感謝しております。

なので、自分のエントリがホッテントリに入ると、これもやはり嬉しく思います。それだけ関心をもって下さった人がいるということだとまことに忝く感じます。また経験的に、いちどホッテントリとして表示していただいたエントリは、そのあとブックマークも増えやすく、よりいっそう様々な方に読んでいただく機会が増えることをありがたいことと思います*3

ホッテントリに入って嬉しく思うのは、わたくしだけでもないようですので、以下、工夫というわけでもありませんが、どこに工夫をしてきたのか、また何をしていないのか、現時点での自分の記録も兼ねて、紹介してみたいと思います。

  1. 各エントリにはてなブックマークのアイコンを入れる
  2. はてなブックマークが沢山ついている記事とそのコメントを読む
  3. はてなブックマークユーザになり、タグやコメントを書く
  4. エントリを書く
  5. セルクマ

1.各エントリにはてなブックマークのアイコンを入れる

はてなブックマークしてもらいたいなら、はてなブックマークしやすいインタフェースを用意することを考えましょう。

はてなダイアリーをお使いの方の場合、「管理」>「設定」>「記事設定」で表示設定のウィンドウから「はてなブックマークへのリンクを表示する」を選びます。すると各エントリに B+ というアイコンが表示されます。

実際にはかなりの方がご自分のブラウザのブックマークレットを用いているのかなとも思いますが、「はてなブックマークへのリンク」アイコンを置くことで、それ自体はあまり使われないとしても、このエントリが「ブックマークOK」であるというメッセージを伝えることが出来るかとも思います。

世の中には遠慮深い方もいて、目立たないでいたいと思われたサイトやエントリには「あえてブックマークしない」ことを選ぶこともあるようです。ブックマークされたい/されてもよいと思うなら、その意志を閲覧者にメタメッセージとしてでも伝えたほうがよいと思います。

2.はてなブックマークが沢山ついている記事とそのコメントを読む

あるエントリがホッテントリに入る機構は、少し古いエントリですが絵で見る「はてなブックマーカーの働き」 - シナトラ千代子が分かりやすくよいと思います。これを大前提として、その先の話をここでは考えます。

どのようなエントリがはてブユーザに好まれやすいか、把握することがここでは有用です。ブックマークされるエントリの傾向については過去にいろいろな方が分析されていますので、それを参考にするのもよいでしょう。

また TopHatenar http://tophatenar.com では、はてなブックマークのタグごとにランキングがついており、自分の関心のある分野でどのようなエントリが多くブックマークされているか(正確には多くその分野の記事としてタグづけされているか)知ることが出来ます。TopHatenar で対象となっているのははてなダイアリーのみですが、ウェブ上にある総ての関連コンテンツを読んでいたら、それこそ何日あっても足りないでしょう。サンプル調査としては、妥当なところなのではないかと思います。はてな外のコンテンツに関心のある方は、はてブページの「関連エントリ」で表示されるページにも目配りしておくとよいかと思います。

他ブログの人気のある記事とそのブックマークコメントを読むことで、どのような話題に関心が集まるのか、またどのような話題がまだ書かれていないのか、そして読者はどんなフィードバックを行うのか、知ることが出来ます。また、とくに面白いと思ったブログは、他のエントリも併せて読むのがよいでしょう。HatenarMaps http://hatenarmaps.com では、はてなダイアリーはてブランキング上位3000ブログの代表的なエントリを読むことが出来ます。ここはある程度まで分野別に分かれているので、ブログをいくつか読むときにも便利です。

ただしここで強調しておきたいのは、ブックマークを集めるために妥協することをお勧めしているのではないということです。自分が書いていてつまらなければ、おそらく読んでいる人はもっとつまらないでしょう。だいいち長続きしやしません。自分を空虚なものに墜としめるのではなく、むしろ自分が関心をもったことを、もっと多くの人に、またよりよい仕方で読んでもらうための技術を身につける、そのためにすでに世上の関心を集めている先達から学ぶのだと思ってください。

参考にしたいエントリ:

3.はてなブックマークユーザになり、タグやコメントを書く

ホッテントリになる=はてなブックマークで関心を集めるには、ある程度自分の「はてなブックマーク」観をもっておくのがよいでしょう。それには自分で利用してみるのがもっともてっとりばやいかと思います。内からの観察では観察対象を撹乱してしまうことになりますが、「はてな村フィールドワーク」をすること自体が目的ではないなら、内に飛び込んでしまうのが一番です。同じ阿呆なら踊らな損と里謡にも申します。

タグをお勧めするのは、ブックマークを使い始めると分かることですが、タグをつけておいたほうが、あとで探すのも楽だからです。もっともタグを付ける際にはある程度分類を考えておくのがよいと思います。つまり……タグの数がブクマしたエントリ数の4分の1を超えるというのはさすがに何かが間違っているかと思います……(もっと読む)。

はてなブックマークはそれ自体コミュニケーションの場であるという性格も持っています。ユーザ間のコミュニケーションに参加しておくことで、ブログのエントリもより読んでもらいやすくなるという側面はあるかもしれません。わたしにも何人か、はてブで知った方でブログを拝読するようになった方がいます。「誰が書いているか」という情報がブログを読むときに作用するとすれば、はてブで自己開示することもひとつの方法かもしれません。

また、自分が書いたエントリについたコメントは、なるべくすべてを見ることをお勧めします。コメント欄や他ブログからのトラックバック同様、ブックマークコメントも貴重なフィードバックです。コメントはどのような場所でなされたものにせよ、自分のエントリで云い足りなかったこと、ということは次のエントリのヒントが見つかることも多いと感じます。

4.エントリを書く

エントリを書きます。エントリがあってはじめて、ホッテントリにもなることができます。繰り返しますが、自分が関心をもっていることについて書くのが大前提です。よく「感情的になって書いたエントリはホッテントリになりやすい」と申しますが、それは書いた人の気迫がよい意味で伝わってくるんだろうなあと思います。読者が引き込まれるのですね。

ブログのよい書き方一般についても、いろいろな方が述べておられます。個人的には、アメリカのテクニカル・ライティングで推奨される書き方(逆三角法)と親和性が高いのかなと思います。論文の書き方ともかなり共通点が多いようにも思います。

またいつも使える手ではありませんが、ブログ経験がありあなたの人柄を知る信頼できる人に頼んでエントリを事前にみてもらい助言を戴くのもよいでしょう。もちろん、これはあなたのブログがその人に対してはリアルばれするということでもあります。くれぐれも信頼できる方を選ぶようお勧めします。

参考にしたいエントリ:

5.セルクマ

セルクマとはセルフブックマーク、自分で自分のエントリをブックマークすることです。これは一時期忌避されたようなのですが、擁護論もあり、わたしは積極的に使っています。分類が楽ですし、ブックマークコメント欄での他の方の発言を見たり、お返事するにも便利です。また「お気にいり」に入れてくださっている方々への更新通知にもなるかと思います。

参考にしたいエントリ:

番外編

今のところしていないことを書き出しておきます。ブログやサイト運営で推奨されることも含まれているような気がしますが、まあ気にしない。

  • アクセス解析
  • ブログ紹介エンジンへの登録(ただしテクノラティを除く)
  • 名刺にブログの URL を入れる(というか名刺を持っていない)

カテゴリの整理は最近手をつけはじめました。今月中には何とかしたいと思っています。過去記事をもうちょっと探しやすいデザインにしたいのですが……。

むすびに

以上、5項目に渡って、自分がブログを書く上でしてきたことを書き出してみました。実際には、ブログを書くためだけではなく、自分の関心ある話題を追いかけることが、同時にブログを書く上でも役立ったかなという感じです。

アクセス解析をされている方々によると、アクセスの多さとブックマークの多さはまた別なのだそうです。それで沢山の方に見ていただくことを目指すとしてもブックマークの多寡にはあまりこだわりを持たないほうがよさそうです。そうはいっても、自分のエントリがホッテントリしているのをみれば、やはり嬉しく思います。また自分のことはさておき、ホッテントリ入りするエントリには、善し悪しとは別の次元で注目を集める何かがあることが多いように思います。それで、邪道かもしれませんが、ホッテントリ入りを最初から狙って書くということも、エントリの伝える情報が真正で誠実なものであれば、否定されることではないように思います。

これをまとめて気がついたのは、(もしこれが「よいブログ作法」になっているとするなら)、自分が学生の頃先生方からいただいた助言に似通っているなあということでした。学会や研究会に出て、他人の論文もいろいろ読み、情報のアンテナをあるときは広くまたあるときは深く張り、自分の発表の前にはプリントアウトや発表練習などをして何度も見直しをし、質疑やあとの談笑中にいただいたフィードバックはそれぞれにきちんとうけとめ、次へ生かしていく。ものを書くという営みとして、研究生活もブログを書くことも案外にその輪郭は似ているのかも知れません。

とはいえ「鰤端末鉄野菜」はこれからも気張らず、日々出会うことに触発されつつよしなしごとを書いていくつもりです。よろしくお付き合いをおたのもうします。

Inspired by:

*1:ただし大阪のはどちらかというと、はてなハイクオフ会ぽかったかも。

*2:なお古いエントリによくみる語「モヒカン」の意味はいまだに不明です。きっとここがそういう華やかな論争と縁のない地味な辺境だからでしょう。

*3:とはいえホッテントリ、というのが何を正確に指すのか、実はわかっておりません。自己流の理解では、はてなおよびそのサービスのトップページに表示されるエントリの意味で「ホッテントリ」と思っております―― http://hatena.ne.jp とブックマーク、そしてダイアリーのトップページですね。新着(以前の「注目」)エントリと人気エントリを両方ホッテントリというのは、実は間違っているのかもしれません。あるいははてなのトップページで表示されたものだけがホッテントリなのかしら。