OSC神戸へいってきました

3/13に神戸で行われたオープンソース・カンファレンス(以下OSC神戸)に、関西ウィキメディアユーザ会と銘打ってブース出展しました。参加したウィキメディアンは私を含め計4名でした。以下はその顛末。

反響

はじめての出展にしては、それなりに足をとめてくださる方もいて、よかったと思います。ほとんどの人が「ウィキメディアって何してるんですか」「ウィキペディアは知ってるけどウィキメディアは知らない」という反応でしたが、中には「ウィキメディア・コモンズ使ってますよ」「ウィキバーシティみてます」という方も少数ながらいらっしゃいました。こういうのは嬉しいです。励みになります。

一方で、私が直接お相手した方ではないですが、「ウィキペディアってグーグルがやっているんですよね?」と素でおっしゃった方もいたそうでした。広報って大事だなあと、その話をきいて思いました。

私がブースの店番をしていたときには、「ウィキブックスの数学の教科書をよくみている」という高校生の方や、「ウィキバーシティを 使って自分の関わっているオープンソースプロジェクトについて講座をやりたい」という高専の先生などが声をかけてくださいました。ウィキクォートやウィキニュースに言及された方はいませんでした。もっとがんばります……。
配布物としてパンフやステッカーを準備しました。それぞれ50部弱くらいをお渡ししたのではないかと思います。なおOSC神戸全体の参加者は500人程度ということでした。

展示内容

印刷物の配布とスライドによるデモを行いました。
配布したのはパンフレット「ウィキペディア理解度チェック」とウィキペディアで使う基本的なウィキ記法を案内する「ウィキぺディア・チートシート」。それからプロジェクトのロゴ入りステッカー。

チートシートはPDF版を Cheatsheet-3-ja.pdf として Wikimedia Commons にあげてあります。3枚1セット。厚手の紙に刷ると、使いやすいと思います。

それからラップトップを使って、スライドショーを流しました。青子守歌さんのプロジェクト紹介と、 Wikimedia Commons の「今年の優秀画像」2006年版のデモを主に流しました。ほかにはパンフと同内容のスライドやBrianna Laugher さんの「メディアウィキ技術基盤」を日本語化したものなども紹介しました。

本の推薦

OSC神戸にはジュンク堂さんが「OSC神戸店」として関連書籍の販売をしてくださいました。
関西ウィキメディアユーザ会からも以下の三冊を推薦しました。

推薦書籍:
・アンドリュー・リー『ウィキペディア・レボリューション』ハヤカワ新書juice
・鎌滝雅久 『MediaWiki使いこなしガイド』ソシム
・吉沢英明『Wikipedia ウィキペディア 完全活用ガイド』マックス社

吉沢さんの『Wikipedia ウィキペディア 完全活用ガイド』は2007年刊とやや古い本なので一部の記述は過去のものとなってしまっています。 けれども全体としてはまだまだ通用する本だと改めて思いました。ウィキペディアの編集にこれから関わっていこうという方にはおすすめです。ジュンク堂のほかAmazon.co.jpでも入手できるようです。

アンドリュー・リー (Andrew Lih, @fuzheado) の『ウィキペディア・レボリューション』は英語版を中心に2007年までのウィキペディアの展開と発展を書いた本です。著者は英語版等で活躍する傍ら、香港大学等でメディア論を教えたこともあるジャーナリスト・研究者です。現在はカリフォルニア大の研究所にいるらしい。日本語版をはじめ、英語版以外の状況も簡単に紹介されています。日本語版についてはわたしも取材協力していますが、今回の推薦にあたってその箇所を他のウィキメディアンにもみてもらったところ「おおむね正しい」といってもらったのでほっとしています^^ ちょっと分厚い本で、中の人によるものではありますが、バランスの取れた紹介になっていると思います。

関西ウィキメディアユーザ会について

今回の出展は、関西地区在住のウィキメディアン有志によるものです。出展にあたり、「関西ウィキメディアユーザ会」名義で登録をしました。ユーザ会という名称からもお分かりいただけると思うのですが、ユーザ間の情報交換をもっぱらにしており、ウィキペディアの運営等に関わる団体ではありません。また、このユーザ会、機会の産物なので、今後の活動予定というのは未定であったりします。

いっぽうで今回の出展参加者からは、また同じような機会があれば参加したいとの声もありました。また近日中に今回の反省会を兼ねて集まる予定です。花見兼勉強会をやろうという話もでています。お近くの方をはじめ、興味のある方は声をお掛け下さい。

いずれにせよ今後のご案内は http://kansai.wikimedia.jp で行っていきますので、よろしくお願いします。

配布物の制作をはじめ出展準備でいろいろお世話になった方に改めて感謝申し上げるとともにブースに来てくださった方、応援してくださった方にお礼申し上げます。ありがとうございました!

そして

個人的には、法林さんが Unix Fair の青いジャケットを着ているのをみて、いつも同じジャケットを仕事場で着ていた亡き人を思い出して、ていうか彼が亡くなった時に着ていた服がまさにそれなんですが、ともかく会場で泣きそうになったりとか色々あるわけですが、まあ個人的なことであるだけでなく、まだ気持ちに整理がつかないので、その話は軽く流しておきます。今週は婚約式というかうちの両親にあってもらってちょうど15年がたつという割と節目な時期で、ていうか明後日がそうなんですが、何を見ても彼が思い出されて夜明けまで咽喉を絞って泣いております。まあ生きていればこそそういうこともあるよね。元気でやってはおりますので*1、今後とも生暖かく見守っていただければと思います。

*1:歯医者のことは聞かないで……。連休前にはいちど行っておきたいのだが…………。