みたもの・のったもの

40日間のヨーロッパ+滞在で、みたところいったところを、移動の記録を兼ねて。一部記憶が曖昧なのでそれはあとで訂正の予定。まとまったエントリにしようとすると、いつまで経っても書けないような気がしてきたので、箇条書きでまとめておく。

全体に、ヨーロッパは宵の口が長いのがよいと思いました。11時くらいまで明るいので、ほけほけするのにちょうどよい。いっぽう東南アジアはなにしろ昼間は暑いので、夜の闇が早く来るのが慕わしい。日本は、ていうか中緯度地方は、そこはどうも中途半端ですが、まあ四季の変化と比較的穏やかな冬がその代わりにあると思えば、しょうがないですな。

  • 6月10日
    • 関空発、バンコク経由、ヒースロー着。
    • [乗る:鉄道] ヒースロー・エクスプレス。ヒースローとロンドン=パディントンをノンストップ、15分で走る。2等18GBP。私は現地で買ったが、WWWで買うと2GBP安いらしい。
  • 11日
  • 12日
    • 女王様みたよ!*3
    • コヴェントガーデンのショッピングモール。おしゃれになったとは聞いていたけど、やっぱびっくりする。昼はid:argさんに教わったベルギー料理屋でムール貝*4
    • 鉄道博物館は素通りしました。いつかいきます。
    • セントポール大聖堂。外からみただけ。近くにYHがあった。どうも昔の修道院を改装したようす。いつか泊まる。
    • [みる] ロンドン塔。各所で歴史寸劇をやっていた。おもしろかった。アン・ブーリンの処刑とか、投石器による攻城戦とか。処刑者が葬られている塔内の教会は時間切れで入れなかった。*5
    • [乗る] ロンドン塔前からウェストミンスターまで水上バス
  • 13日
    • ケンジントン公園からハイド・パーク。スピーカーズ・コーナーには三人の演説者がいて、どれもキリスト教新宗教の宣教師ぽかった。
    • ハイド・パークのサーペンタイン池には The Ridoというカフェがあるのだが、軽くお茶でもとおもったらこれが満員で、入れませんでした。遊泳場があって6月末からスタートということでしたが、私がみたときには、ウェットスーツの人々が2、3人泳いでいた。スタッフかな。
    • 午後からはウィキメディアのオフ会。
  • 14日
    • [乗る:鉄道] ロンドン=ユーストンからウィンダミア。オクスンホルム・レイクディストリクト(Oxenholme Lake District)まではヴァージン鉄道*6グラスゴー行きに乗る。そこからファースト・トランスペナイン*7運行の列車に接続し、ウィンダミアへ。地方ローカル列車らしく、希望者がいるときのみ停車という駅がいくつかあった。
    • [みる] バーン=ジョーンズ他図案、ウィリアム・モリス商会製作「キリスト磔刑図ステンドグラス」ジーザス教会、トロウトベック(参考(英語))
    • カンブリアにバーン=ジョーンズ図案・モリス商会製作のステンドグラスが複数あることは知っていたが、なにしろ日本からは遠いし、小さい村に点在していることもあり、実際に見る機会があるとは思っていなかった。たまたま宿をとった村の教会がそのひとつだというのを荷物を置いてから知って、丘の上の宿から尾根伝いに川まで下って、その教会を見に行った。偶然その日の午後に結婚式があったようで、白いユリやバラを中心に色とりどりの花が飾られた石作りの小さな教会に、遅い夕暮れの日が満ちて、キリストの磔刑が美しくも荘厳に祭壇の上に輝いていた。もう午後8時を回っていて、聖公会の教会はそれほど遅くは開いていないところのほうがむしろ多いので、これは幸運に恵まれたのだと思う。
    • その後尾根の上の村へ戻って、自分の泊まっているのとは別の宿屋でスープの夕食。この宿はコールリッジ等がひいきにしていたそうだ。17世紀創業とか。ファンタジーRPGに出てきそうな「宿屋」。9時までで食事は終わりなんだそうだが、しょげた顔をしたら厨房と相談してスープを工面してきてくれた。
    • なおこの日は日本・カメルーン戦だったのだが、そういうわけでサッカーは見ていない。
  • 15日
    • 観光。アンブルサイドまで尾根伝いに歩いていき、船でバーロウ・イン・ハーネスまで。アンブルサイドからバスで数分でワーズワースの旧宅なども回れたのだが、それほど忙しくしたくない気持ちもあり、今回は見送った。決してワールドカップ観戦を逃したかったからではありません。
  • 16日
    • ロンドンへ戻る。
  • 17日
    • ハイド・パークで半日くったり。年はとりたくないものです。三時過ぎくらいからどこかいったのだが、忘れた。
  • 18日
    • [乗る] バスでロンドン―ブリュッセルロッテルダムと移動。8時間ほど。海峡はユーロトンネルで渡る。これは車で走り抜けるのではなく、トンネルの両端を結ぶ車運列車が運行するピギーバック輸送*8。高速道路の料金所のようなところを通ると駅があり、ゲージのようなものに乗用車が載っているなあ、とおもったらそれが車運車だった。移動中にはさらにシャッターのようなものが周りにおりるので、トンネル内を見ることはできない。フランスの入国スタンプはトンネルに入る前、ドーバー側で押してもらう。ユーロの持ち合わせがなくて、夕食を食いはぐれる。バス移動のときは乗る前に両替しておくほうがよさそうです。
  • 19日〜7月3日
    • オランダにおりました。友人宅で田舎の休日を愉しむ。河で泳いだり、たまに街へいったり。
    • [乗る:鉄道] オランダ国鉄スヘルトーヘンボス(以下デン・ボス)―ユトレヒト―ハーグ間。ユトレヒトとハーグには市内電車もあったが、これには乗っていない。
    • [みる] マウリッツハウス(ハーグ)、ユトレヒト大聖堂、同鐘楼、国立鉄道博物館ユトレヒト)、聖ヨハネ大聖堂(デン・ボス)
    • ハーグの「大教会」(グローテ・ケルク)、「入場無料」と張り紙があるのにそもそも扉が閉まっていました。なんでだ。
    • [みる] ワーテルロウ古戦場・パノラマ館
    • 19世紀に西ヨーロッパで大流行したパノラマ館が、20世紀のはじめにワーテルローにも出来て、いまでは現存する数少ない当時のパノラマ施設になっている、というので見にいきました。いやなかなか面白いものでしたね。細部までよく作ってあって、案外臨場感があるの。
    • 最初の計画ではオランダでもっといろいろなところを行くつもりでしたが、結果的には田舎の休日をゆっくり楽しむということに相成りました。それはそれでよかったと思う。いのちの洗濯っていうか。
  • 7月3日〜4日
    • [乗る] バスでロッテルダム―カレー―ドーバー―ロンドンと移動。海峡はフェリー(P&O)で移動。青函連絡船と違い、夜中の便でも店が開いているのが面白かった。払いはGBP建て。船内には両替屋もありました。
    • そして何でオランダから半日かけてイギリスに戻るかというと、ユーロスターに乗るためなのだった(馬鹿)。
  • 4日
  • 5日
    • [乗る:鉄道] ロンドン―ブリュッセルユーロスター EST 9132)―ケルン(タリス THA 9441)、ケルン―ポズナン(EN447 "Jan Kiepura" 詳細)
    • [のむ] ケルン。ウィキペディア・オフ会。ビールは地元のもの1社のみ。ビアグラスは細いシリンダー状の250mlで、樽出しのがサービスされる。ラドラーはなかったが、ノンアルコールビールがあって、こちらは瓶入り。ノンアルコールの「モルツビール」というのもあって、黒くてどろっとしていて、好みが分かれる味であった。
    • ケルン駅のコインロッカーが面白かった。コンテナに収納した後、お金を払って鍵を閉めると、地下かどこかにある倉庫へ運ばれる模様。取り出すときには暗証番号をいれると、もとのコンテナが取り出し口へリフトで運ばれてくる。
  • 6日
    • [乗る:鉄道] ポズナン―グダンスク(TLK 65100)。いちおうIC。ポーランド国鉄はびっくりするくらい安かった。313kmが日本円にして1250円である(ICは急行料金がいらない)。車両は古いし設備は整ってないし(冷房なし)定時運行もできないし、職員の教育もどうかなと思うのだが、まあ安いので深く追求しないことにする。
    • ポズナン―グダンスクは車販があって我々はコーヒーなど買ったのだが(インスタントコーヒーが200円である。これは高いと思う)、帰りに同じ路線に乗ったときには車販はなかった。謎である。
    • グダンスク市内観光など。といっても旧市街「長い市場」のそれも一部をちょっと歩いただけ。さすがに長距離移動したあとはばてる。もう若くないなあと実感した。
  • 7日
    • 宿の部屋に籠もって発表原稿書き。夕方から皆と合流してサッカーWCスペイン・ドイツ戦を見る。運よく予約なしで、大型スクリーンのある運河沿いのレストランにもぐりこめたのだが、他のテーブルはほとんど予約客だった。
  • 8日
    • [みる] 聖マリア聖堂(旧市街で一番大きい。カトリック司教座聖堂でもある)、聖ニコライ聖堂など旧市街めぐり。
    • [乗る] グダンスク旧市街―ヴェスタープラッテを観光遊覧船で。旧市街を出て、しばらくいくと河の両側が造船所になっている。いろいろな大型船の艤装をやっているのが見えて、おもしろかった。また前日から「バルティック・セイル」という帆船大集合企画をやっていて、それを河から眺めるのも面白かった。
    • [乗る] ヴェスタープラッテから宿舎まで市営バス。なお最終日に市電にも乗ったので、いちおうグダンスクの公共交通は全種類乗った、と思う。
  • 9日〜11日
  • 12日
    • [乗る:鉄道] グダンスク市電。宿舎から中央駅、のつもりが間違えて1駅前で降りてしまった。おかげで列車をひとつ乗り逃がすのだが、怪我の功名、Wiki-Train組と合流することに。
    • [乗る:鉄道] ポーランド国鉄、グダンスク―ポズナン―ヴレツラフ。ポズナン―ヴレツラフはICEを予約したのだが、これが時刻表にあるホームからでよらん、で乗り損ねました。おかげで指定席400円相当が無駄に&各駅列車での旅も味があるのですが、しかし初めての土地に夜着くのはわたしの趣味ではないんだよなあ。ちょっとしょげた。
    • [乗る] ヴレツラフ。タクシーで駅からホテルまで。これをあえて書くのは、駅出口にいたタクシーを言い値の25PLNで乗ったら、後日ホテルで呼んでもらったタクシーの倍の値段であることが判明したからである。ポーランドの各都市で、タクシーは遅い時間でも結構いるようなので、とりあえず3分の1に値切ったほうがよさそう。なおこのとき乗ったタクシーはメーターがなかった。悪徳タクシーの条件そろってるじゃん。
  • 13日
    • [見る] ヴレツラフ聖ヨハネ大聖堂、同鐘楼。この都市には世界遺産指定されている近代建築があって、実は近くまでは行ったのだが、みることができなかった。鐘楼からは眺められたのでよしとする。
    • [乗る] 遊覧船。大聖堂の前からでて、河をのぼって、動物園までいって、戻ってくる。暑い日でも河の上は涼しいです。ドイツ語を話す団体客が動物園で降りていったので、あるいは交渉で途中下車できるのかもしれず。くだんの世界遺産はこの動物園の対岸にある。
    • この街も市電があるのだが、日程過密と夕立のおかげで、乗れませんでした。残念。
    • [乗る:鉄道] ヴレツラフ―ゲルリッツ(ドイツ)。ポーランド発だが運行はドイツ鉄道(DB)。DBの車両はやはり綺麗で気持ちがよい。
    • ゲルリッツはヤーコプ・ベーメで有名な街だが、じつはベーメの住居跡はナイセ川をはさんだポーランド側にある。いまは歩行者用の橋が旧市街からかかっていてドイツ側からも簡単にいけるが、数年前まではアクセスがむずかしかった由。ユーロ圏に戻ってきて両替がしたかったが、駅には両替所がなく、断念。観光地には両替所があるものだと決めてかかっていたが&オランダでもポーランドでもむしろ銀行はT/Cを扱わないことが多く両替所でしか現金を入手できないことがたびたびあったが、ドイツでは外貨を換えるのはむしろ銀行の仕事なのだった。おかげで翌日以降、持ち合わせの現金が少なくなりちょっと冷や汗。
  • 14日
    • [みる] ヤーコプ・ベーメ旧宅(博物館になっているのだが、私がいったときはなぜかまだ閉まっていた……)、聖ペテロ教会、旧聖ニコライ教会、ニコライ墓地、聖墳墓、三位一体教会など。
    • 何を言っているのか分からないと思うが、行ってみたらほんとうに聖墳墓があった。そして裏山にはオリーヴが生えていた。こういうのを宗教的情熱というんだと思いました。
    • [乗る:鉄道] 東ドイツ鉄道、ゲルリッツ―コトブスドイツ鉄道コトブス―ベルリン中央駅
    • 東ドイツ鉄道の各駅にはドイツ語とポーランド語の両方で駅名が書いてあるようだったが、後者がほんとうにポーランド語なのかどうかは、自信がない。なおゲルリッツのポーランド名は、ポーランド名の駅がポーランド側に別途存在するせいか、表示されていなかった。
  • 15日〜19日
    • ベルリン。友人宅で街の生活を愉しむ。ゲーム三昧。合間にカフェでお昼を食べたり、ナイトクラブへ行ったり。
    • ドミニオンおもしろいです。誰か誘ってください。
  • 19日
    • [乗る:鉄道] ベルリン中央駅―マグデブルク中央駅―カッセル中央駅―フランクフルト中央駅。「ショーネスヴォッヘンエンデ・チケット」という土日のみ1日間(正確には翌日午前3時まで、最長27時間)有効38ユーロの切符なので、ICEは乗っていません。これだけでも十分安いが、この切符じつはグループ切符で1枚で5名まで一緒に移動できる。18きっぷのようなものですが、正直ずっと使いやすいと思いました。
    • かなり過密日程だったので途中駅では観光しませんでした。真空の実験で有名なマグデブルクの旧市街はちょっとみたかった。マグデブルクとカッセルの間には乗り換えがもうひとつあって、ルターの故郷であるアイスレーベンがそこからは近い、というのは現地で知った。まあそんなにご縁があるわけでもないので、いいことにする。
    • [みる] フランクフルト旧市街。かなり広い。実はまわり切れていなかったことは翌日知った。大聖堂の前の広場で野外劇をやっていて、夏だなあと思う。
  • 20日
    • [乗る:鉄道] Sバーンで中央駅からフランクフルト空港へ。Sバーンの切符はDBの券売機で買えないため、小銭を用意してSバーン用の券売機で買う。小銭を用意して、というのは1)クレジットカードが使えない(DBの券売機なら使える)2)紙幣だとお釣りが出ないためである。券売機はちと癖があって、駅名と対応する番号を書いた表が貼ってあり、番号を入力することで行き先を指定する。ほかでこの方式はみたことがない気がする。初心者には敷居が高いようで、券売機を眺めていたところ、地元のご老人に「どうやって切符を買ったらいいんですかのう」と現地語で訊かれる始末であった。
    • フランクフルト発、バンコク
    • バンコクはほんとだらだらしてました。宿のロビーでネットして、宿の近くの屋台で麺とか甘味とか食べて、マッサージ屋へいって、という感じで、一切観光らしいことをしなかった*9。なぜ部屋でなくロビーかというと、部屋のほうはなんか妙な香料か芳香剤の匂いがひどくてとても長居したくない環境だったからである。あの部屋だけの現象なのか居室はすべてそうなのかは気になるところである。
  • 23日
    • [乗る:鉄道] 「シティリンク」市内駅からスワンナプーン空港までの連絡鉄道。20分置き。新しい。4月から仮運行開始で午前中の限られた時間のみ運行、私が乗ったときは無料でした。まあそのうち有料になるとは思うが。通勤用で各駅停車の「シティリンク」と空港連絡用のノンストップ便「エアポートリンク」のふたつがあるようです。
    • バンコク発、関空着。
    • お約束の展開ですが、関西のほうが暑く感じた。記録によるとバンコクのほうが湿度は高いはずなんだが……雨が毎晩あるかどうかが、違いを生むのかな。

詳しく書きたいこともいくつかあるのですが、まずは備忘まで。

*1:今回はへたれてたのでU1(いくつかあるゾーンのうちもっとも内側のもの)すら完乗していない。

*2:あんまり売れてなさそうではあったが。

*3:公式誕生日のパレードがあるというので市内観光がてら見にいきました。遠くからでも笑っているのが分かる。すごい。あれこそプロのアヒル口だと思った。なお隣にいた熊帽子の人は夜のニュースによるとご夫君バッキンガム公らしい。

*4:実は当のベルギーでは食べる機会がなくて、ムール貝のワイン煮はロンドンでしか食べていない。

*5:いまでも聖公会の教区教会だということだが、どこまでが教区なんだろう。塔の一部は公務員住宅ということだから、そこの住民が教区員なのは想像がつくんだが。

*6:Virginグループ。飛行機だけでなく鉄道経営にも乗り出しているとは知らなかった。

*7:ペナイン山脈沿いに路線が敷設されていることに由来する名らしい。

*8:乗客のみの輸送はたぶんしていないんではないかと思った。そういう人はロンドンなどからユーロスターに乗るのだろう。

*9:まあ時差調整のために1泊おいたので、夏のバンコクで観光という気持ちははなからなかったのですが……。