モモ風餃子

モモというのはチベットでいう餃子。中国から入った、というのは仏教大学名誉教授のツルティム師も云っていたので間違いないと思う。チベットでは「食は中国から、文字はインドから」というそうである。文化の十字路なのだ。

モモと云い切らないのは手抜きがすぎるし相当アレンジも入っているので。本来は自分で作る厚めの皮は市販の餃子の皮で手抜きし、いろいろ入るスパイスも諸般の都合で省いている。お手元にカルダモンとクミンのある方は入れてみるとよいだろう。インド系スパイスの基本なので。わたしはいまのところどちらも切らしている。

材料(40個分)
・牛ひき肉(または合挽)100g
・白長葱 1本(または玉葱1つ)
・パセリ 1つかみ(あれば)
・しょうが 1かけ
・にんにく 1かけ
・スパイス各種 適量
  わたしが入れるのはナツメグ小1、シナモン1ふり、クローヴ1本(刻む)・黒胡椒ミルで二振り・タイム1ふり。
・カレー粉 小さじ1
・塩   小さじ1
胡麻油 小さじ1
・市販の餃子の皮・40個分

  1. 挽肉は調理30分前には冷蔵庫から出し、スパイスとカレー粉をまぶしておく
  2. 野菜はすべて微塵切りにして、あわせておく。
  3. 挽肉と微塵切りにした野菜をよく混ぜる。手でこねると粘り気が出て、あとでまとめるときに楽になる。
  4. 塩とごま油を加え、さらに混ぜる。
  5. ぎょうざの皮を並べ、スプーンで肉をすくいとって、皮の中心におく。皮のへりに水(分量外)をつけ、二つに折った皮をはりあわせて止める。
  6. 鍋にたっぷりの湯を沸かし(分量外)、いままとめた餃子をゆでていく。
  7. ゆで上がった餃子をすくい、皿に並べて食卓へ。ポン酢で食べます。

刻んだあさつきやもみじおろしなどの薬味をたっぷり添えるとさらにおいしくなります。チベットでは生のトマトを刻んだのを軽く煮て、レモン汁と塩と唐辛子で味付けしたソース(アチャールというらしい)を添えるのが普通なようですが、トマトはこの季節のものじゃないので、いまの時期はポン酢で食べています。シュウマイみたいに芥子を添えてもよいかもしれません。

野菜はたまたま昨日作ったレシピそのままを載せましたが、これもありものでおいしくできます。いままで使ったことのあるのはセロリ・白菜・ニラですが、なにか葱を入れるほうが味にしまりが出るように思います。白菜を使うときは、刻んだあとで塩をして少し水気を絞ります。

また上では40個でご案内しておりますが、もっとたくさん作っておいても構いません。わたしも40個作ったときには、半分は冷凍しています。食べるときは凍ったままお湯で茹でます。通常より心持長くゆでる程度で構いません。

昨日の献立はモモ風餃子にじゃがいものソテーカレー味。こちらもチベット料理だそうです。オリーヴ油で(本来はヤクのバター)薄切りのじゃがいもを炒めたあと、カレー粉と塩で味付けして、パセリの微塵切りを散らします。たっぷり餃子を食べたので、少し固めの歯ごたえのものを添えの野菜にしました。それによもぎパンを少し。餃子だけではやはり少しおなかがすいたのでパンを添えました。全体にスパイシーでかつあっさりめな食事です。

満洲では餃子はハレの食べ物だそうですが、チベットでもモモはお祝い事のときの食べ物だそうです。ちょうどこの時期には合っているかもしれないですね。

ひさびさの一日一チベットリンクhttp://www.cnn.co.jp/world/CNN200812260008.html