英語の辞書の憂鬱
タイトルはホッテントリメーカー。
英語って結構いやかなり面白そうじゃね、と日本語の本を読んで思った*1ところで、30年前の私はNHKの基礎英語を聴き始めたのですが、いまの基礎英語はだいぶ編成が違うようなので、おすすめしていいのかどうか分からない。そもそもこれを今読んでおられる読者諸兄は、もうちょっと英語が出来るんじゃないかという気がする。
実際に英語を使っていくうえで必要なのは文法書と辞書。今日はその辺を少しご紹介する。
英語を学習していく過程で必要な教科書と文法書は少し違う。前者は日本語で書かれたものは中学高校の教科書くらいしかまとまったものは私はみていないので詳しくない。上で書いたように私はNHKのラジオ講座で英語を覚え*2、中学以降は並行して公立学校で普通に授業を受け、高校に入ってからは加えて受験用に通っていた塾で板書を取りつつ英文法を学んだので、それについて日本語で書かれた書籍をご紹介することは出来ない。英語の教科書でいいなら Person to Person (asin:0194302121) がいいと思うがこれはもちろん文法はほとんど載っていないのでそのつもりで見てください。
Collins Cobuild English Grammar
- 作者: Collins
- 出版社/メーカー: Heinle & Heinle Pub
- 発売日: 2006/03/03
- メディア: ペーパーバック
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学習者向けのバージョン Collins COBUILD Basic Grammar: Self-study Edition with Answers (Collins CoBUILD Grammar)もあるようなので*3、英語慣れしていない方はそちらのほうが最初はよいかもしれない。子ども用楽器と同じで、辞書と文法書は自分の学習段階にあった(自分のレベルかまたはひとつだけ上の)ものを使うのが一番である。なお Cobuild からは辞書も出ているが、わたしは使ったことはない。
LDOCE (4E/UP) W/WRITING ASSIST : PAPER+ROM(2) QT7 (Longman Dictionary of Contemporary English)
- 作者: Longman
- 出版社/メーカー: Pearson Japan
- 発売日: 2006/12/29
- メディア: ペーパーバック
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そこで橋渡しとしておすすめなのが名和雄二郎『ロングマン エルドス2000活用英単語』、桐原書店 (asin:4342100207)なのだが、どうもこれ1993年に新装版が出たあと版切れしているらしい。書名の通り、LDOCE の2000語を LDOCE から抽出して、カテゴリごとに配列し、語義説明部分を英語と日本語の対訳にしたいわば英英和簡易辞書である。古本屋でみつけたら即購入をおすすめする。
私自身は家にたまたま『新英英大辞典』 asin:4758900825 通称 ISED があったので、それも使っていた。こちらの改訂版が Oxford Advanced Learner's Dictionary (OALD, asin:0194001164) だというのはあとで知った。ISED はビニール装で小型で持ち歩きやすく、大学へ持っていくときなど重宝した一方、読みやすさということでは LDOCE のほうがよいなと感じた。おそらく用例取材などのコーパスの性質の違いなのだろう。そして辞書は出来るだけ新しいものがよいという鉄則に照らして、ISED をいまから買うくらいなら OALD (7ed, 2007) にしておけとも思う。
- 作者: 木原研三,山岸和夫
- 出版社/メーカー: 三省堂
- 発売日: 2000/12
- メディア: 単行本
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研究社の辞書にも御世話になった。『現代英和辞書』『リーダース英和辞書』ときて、しかしこれがもう15年前のものなのかな。最近は英和はほとんど自分では買いませんで、goo 辞書のお世話になっております。
なお p_wiz さんは「そんな事より英単語覚えようぜ」とおっしゃるのだが、学習理論によると、自分が学習しようとする対象について概略的な理解をもっているほうが学習効果があがる、ということを聞いたことがある。なので英語教育やあるいは英語という言語そのものの性質について、ある程度知識をもっていたほうが良いと私は考える。これはid:ktdiskさんが30歳からのビジネス英語 英会話学校に通うなんてやめなさい - Thoughts and Notes from NCでいう「実践だけでなく、座学も」ということと通じると思う。
関連エントリ:
一日一チベットリンク。http://www.47news.jp/CN/200812/CN2008120401000936.html、共同通信、12月4日。